ブライダルローンを借りて結婚式の準備をしている時は、心が躍っているかもしれません。
しかし、借りたものは返さなければならないのが道理。返済の段になって「返せない」と頭を抱えることも。
特にブライダルローンは金利が6%以上と高めで、返済に行き詰る人もたくさんいます。
ブライダルローンは債務整理で対応できるのでしょうか?
返済のためのポイントと合わせて解説します。
ブライダルローンは結構高額、しかも高金利!債務整理で対応できる?
ブライダルローンの返済に困ったら、債務整理で対応できるのでしょうか。結論は「できる可能性がある」。これが答えです。
ブライダルローンは債務整理で返済負担を減らしたり、滞納状況を解決できたりします。
ただ、滞納状況を放置していたり、弁護士や司法書士への相談が遅れたりすると、解決が難航する可能性があるのです。
① ブライダルローンは債務整理で対応が「できる」
② ただし滞納状況を放置していると難航する可能性あり
③ 弁護士や司法書士への相談が遅れると解決自体も遅くなる可能性あり
以上が結論です。
弁護士や司法書士への相談が遅れると、滞納により金融機関との信頼関係が破綻している可能性が高いはずです。専門家でも債務整理に時間がかかることが考えられます。
大切なのは、「早めの対処」と「債務整理で解決しなければならない状況を作り出さないこと」です。「ブライダルローンについて知っておく」ことも重要になります。
ブライダルローンとはどんなローンなのか?知っておきたい金利や相場
ブライダルローンは、結婚資金を準備するためのローンです。
マイホームローンやカーローンを提供している銀行や信用金庫などで提供しています。
ほかには、信販会社やJA、楽天などのネットバンクでも扱っています。ローンとしてはメジャーなものなので、たくさんの金融機関で取り扱いしている状況です。
ブライダルローンは結婚式・指輪購入・ハネムーンなどに使える
ブライダルローンは基本的に結婚式のためのローンです。
ただ、多くの金融機関は、結婚に関する支出であれば、ブライダルローンでの対応を認めています。
たとえば結婚指輪の購入費用や新婚旅行の旅費など。
こういった費用のためにブライダルローンを使うこともできます。
中には新婚生活に必要な家電の購入費用に充ててもいいというブライダルローンもあります。ブライダルローンを提供している金融機関によって使える範囲が違っているところが特徴です。
ブライダルローンの金利相場は?返済総額はけっこう高額
ブライダルローンの金利相場は平均で5%~7%と言われています。
結婚式の費用は320万円ほどが相場。ハネムーンや指輪の購入費用を入れると400万円を超えると言われています。
ブライダルローンで借り入れ可能な額は100万円~300万円くらいです。
300万円を借り入れ金利が7%の場合をシミュレーションしてみましょう。
シミュレーションでは、返済総額は3,710,631円。この金額を少しずつ分割して返済することになります。
これはあくまで単純計算です。ボーナス払いや繰り上げ返済などを利用すると変動するのですが・・・それでも、かなりの高額だということが分かりますね。
https://loan.rakuten-bank.co.jp/PLS/general/xhtml/beginnerSimulationPurposeResult.xhtml?cid=4
結婚式の準備にはフリーローンなども使える!最終的には新郎新婦の判断
結婚関係の資金を準備するためにお金を借りに行くと、金融機関の窓口担当はブライダルローンを勧めるはずです。ただ、多目的ローンやフリーローンも結婚費用に使うことができるため、どれを借りるかは最終的に新郎新婦の判断になります。
一般的にブライダルローンの金利相場よりフリーローンの金利相場の方が高めです。結婚式のためには、結婚準備に特化したブライダルローンを借りるという新郎新婦が多数派ではないでしょうか。
ブライダルローン借り入れの契約書に判子を押した瞬間、すでに返済まで秒読み段階です。この時点で返済について考えておく必要があります。返済に困らないように、判子を押す時点でどのようなことに気をつけておけばいいのでしょう?
ブライダルローンの借り入れ時に気をつけたい4つのポイント
返済で困らないためにブライダルローンの借り入れ時に気をつけたいのは4つのポイントです。
結婚式の費用は、夫の実家と妻の実家のケンカの元
結婚式の費用を誰が出すか。どのように分担するか。この2つは、新郎新婦の家を巻き込むケンカの火種になる可能性があります。
和気あいあいと結婚を喜び、お祝いの気持ちでお金を出せればいいのですが・・・金銭問題で人間関係が破綻するのは世の常。
お金の話のせいで、それまで上手く運んでいた結婚話が急に破談になることもあります。
お金の話はタイミングが重要。両家の両親の機嫌が悪い時や、不満を抱えていることが分かる時には回避するのが無難です。
両家を揉めさせないために、「お金は両家の火種になる可能性あり」と意識することが大切。
新郎新婦が舵を取り、しっかりと資金計画を立てることがポイントになります。
ブライダルローンの返済で離婚する夫婦もいる
お金の話は新郎新婦の関係にも亀裂を生じさせることがあります。また、借金などの金銭問題で離婚する夫婦が現実にいることも、しっかりと知っておきたいもの。
ブライダルローンを借りる時は夫婦げんかの原因になる可能性があるという現実を見据えて、しっかりと話し合いましょう。
新郎新婦の合意のもとでブライダルローンを借りること。返済の見通しを立てておくこと。
返済を分担するなら、お互いの分担割合も決めておくこと。
面倒がらず、ケンカの原因をあらかじめ潰すつもりで話し合うことが大切です。
ローンの比較や返済シミュレーションはしっかりやろう
新婚生活は何かと物入りです。必要な家電や家具を買ったら「返済に回すお金がない」という困った事態になることも。
ブライダルローンを借りる時に金融機関でしっかりと返済シミュレーションすることが重要です。金利負担を軽くするために、金融機関各社のローン金利の比較なども行いましょう。
ローンが重ならないように、カーローンやマイホームローンは後回しによう
結婚後は家を買ったり、車を買ったりする夫婦も多いはず。
ブライダルローンを返済しながらだと、家や車といった大きな買い物は難しくなります。返済が家計に負担を与えるからです。
ブライダルローンを借りている場合はすぐに車や住宅といった大きな買い物はせず、返済に専心した方が無難です。カーローンやマイホームローンの借り入れも「ブライダルローンをこのくらい返済してから」あるいは「ブライダルローンを全部返済してから」という計画を立て、後回しにした方が返済苦の可能性が低くなります。
ライフプランのために、返済金額やローン残金はしっかり把握しておくことも必要です。
金融機関から送られてくるローン残額などの通知も見逃さないように注意しましょう。
ブライダルローンの返済に困ったらどうすればいいのポイント5つ方法
ブライダルローンの借り入れの時に気をつけても、返済が苦しくなる可能性はゼロではありません。
返済が苦しいと感じたら、次の5つの方法で対処することが重要です。
結婚後は節約しよう!食費や通信費は削減しやすい
普段から節約を心がけることは重要です。
特に結婚後の食費や通信費は削減しやすい費用です。
食費の節約は、一緒に生活するので自炊が効率的(一人分の自炊って効率悪いですが、二人分ならお得になります)になるのが大きいです。
格安SIMの活用も大事ですね、通信費が1万円から1千円になったりしますから。
できるところから「お金を浮かせる」ことを検討していきましょう。
節約や工夫でお金が浮けば、その分を返済に回せます。毎月の返済分をプールできれば、返済に頭を悩ませることも少なくなるはずです。
結婚のタイミングで安い賃貸物件に引っ越すのも良い方法
お金を浮かすための方法としては、「安い賃貸物件への引っ越し」も有効です。
家賃の高い物件で返済に頭を悩ませるより、安い物件でお金を浮かせて返済苦なく生活する方が精神負担は軽いのではないでしょうか。
ブライダルローンを早く返済し、車や住宅の取得に動き出すこともできます。
お手頃な家賃の物件へ、結婚を1つのタイミングとして引っ越ししてみてはいかがでしょう。
目標を「返済」ではなく、住宅取得などの「次のステップ」に置いてみてください。
共働き出来れば理想的。無理ならパートや副業も
ブライダルローンの返済をきっかけに、仕事を見直すことも大切です。
夫婦ともに働きに出られれば理想的。
しかし、妊娠などを理由に、フルタイムで仕事をすることが難しくなることも考えられます。
返済苦に陥らないためには、お金に余裕を持たせておくことが重要です。パートや副業も検討し、「数カ月なら返済のストックがある」という資金的な余裕を心がけましょう。
金融機関に相談して返済計画の見直しをしよう
返済に困ったら、真っ先に金融機関に相談することが重要です。返済に困っていることを金融機関に知られることはマイナスではないかと思うかもしれません。そんなことはありません。
むしろ、滞納する前に金融機関へ相談した方が得策です。
滞納により、金融機関との信頼関係が壊れる可能性があります。信頼関係が壊れていると、債務整理などの手段を講じる時に交渉が難航することが考えられるのです。
知らん顔で滞納して、困った時だけ助けてくれと言ってくる。これは、金融機関でなくても気分の悪いことですね。
金融機関に相談することで、返済計画を見直すことも可能です。滞納する前に金融機関へ相談。徹底したいものです。
・返済に困ったら早めに弁護士や司法書士に相談しよう
返済に困ったら、早めに司法書士や弁護士に相談することも必要です。
弁護士や司法書士に相談すると必ず債務整理をしなければならないという勘違いをしている人がいます。
相談したからといって、必ず債務整理をしなければならないわけではありません。ほかに適切な方法があればアドバイスしてくれるはずです。
弁護士や司法書士は実務上、たくさんのローン返済で困っている人たちを見ています。早めに相談することで選択肢が増えますし、より良い解決の糸口も見えてくるはずです。
まとめ
ブライダルローンが返せない時は、基本的に債務整理で解決できます。
ただし、あくまで「基本的に」という話。金融機関との信頼関係が破綻していたり、弁護士などに相談するのが遅れてしまったりすると、解決が難航する可能性があります。
一番大切なのは「債務整理をしなければならない状況に陥らないこと」です。
お金を節約すること。借りる時に返済計画を立てること。返済苦に陥ったら、早めに金融機関や法律家に専門すること。気をつけたいポイントはいくつかあります。
借りるということは返さなければならないということです。普段から心がけて、返済で困らないようにしたいですね。