自分が借金があって貧乏な生活をしていると、それが子供に悪影響を及ぼすんじゃないかと不安になります。
貧乏は遺伝するっていうのは冗談ですが、自分が貧乏だと子供も将来お金で苦労するってことは統計的に証明されています。
その理由と、子供が貧困に陥らないようにする方法を見ていきましょう。
子供の貧困は深刻
子供の7人に1人は貧困家庭で生活しています。
親にお金が無くて、給食費や勉強道具(学用品費)を支給する制度を就学援助と言いますが、約10%の家庭が就学援助の対象になっています。
貧困家庭で育つということは、子供の学力面に大きなマイナスです。
さいたま市などで無償学力支援を行うが、レベルがひどい
さいたま市などの自治体は、貧乏な家庭向けに無償の学力支援事業を行っています。
無料の塾みたいなものなのですが、そのレベルはかなりひどいレベルです。
・中学生になっているのに、「図書館」「映画」などの簡単な漢字も書けない。
・九九も覚えておらず、簡単な掛け算もできない。
なんとも残念な話ですが、貧乏な家庭の現実なのです。
そのため、無償の学力支援事業の目標は、「学校の成績を1ではなくて2にする」「テストで10点とれるようにする」「地域の最低レベルの高校に入って中卒を回避する」ということを目指しているようです。
さらにひどいのが、本当は学習支援に行かなければいけないのに、非行に走り悪さばかり行い、学習支援制度の援助を受けない貧困層の子供も多いってことです。
子供の学力は親の経済力次第?
貧乏な家の子供でも頑張っていい大学に入るなんて例はないことはないのですが、ほとんどの貧乏人の家の子は、勉強ができません。
(平均年収が東京で最下位の)足立区出身の子供が早稲田大学に入ったら、早稲田の友達から「よく足立区から早稲田に受かったね」と言われたっていう話もあります。
足立区は給食費の滞納率が高すぎると評判ですが、親が給食費を払う、払わないなどと学校と揉めているようでは、子供が落ち着いて勉強することなど到底不可能ですよね。
反対に東大に入学する子供の親の年収は、平均で950万円と高所得です。
「お金持ちの親は頭もいいからその遺伝では?」って意見もありますが、それだけでなく裕福な家庭でお金を十分にかけて教育を受けられた効果が、子供の学力に反映しているって考えたほうが良いでしょう。
親が収入で平均身長も実は決まる・・・
慎重に大きな影響を与えるのは遺伝ですが、実は親の収入が子供の身長と相関があることも知られています。
中流階級(年収500万円程度)の子供の平均身長は
男の子:171.5㎝
女の子:158.5㎝
です。
一方で、アンダークラスと言われるフリーター、非正規労働者の子供の平均身長は
男の子:169.4㎝
女の子:157.2㎝
となっています。
二つの階層で遺伝的な影響を除いてみたときに、男の子で2㎝も身長が違うのです。
明らかに親の収入の低さが子供に十分な栄養を与えられず、子供の身長が伸びにくい、ポテンシャルが活かせない環境になっていることがわかります。
親の生活スタイルが大事。借金は早く処理して
親が借金に悩んでいるようでは子供が育つ環境としては最悪です。
借金があると子供への余裕のある接し方もできないし、十分な教育も受けさせられません。
子供は親を見ています。借金で悩んでいるようなら、それは必ず子供に悪影響を及ぼします。
節約などで早くお金を返して負担を軽くするか、それでもだめなら弁護士に相談しましょう。
自己責任論について
お金がないのは本人の責任って考え方は自己責任論と言われます。
たしかに、自己責任の部分はあるのですが、すべてが自己責任のわけではありません。
良い教育が受けられなかった、たまたま卒業した年が不況でよい就職先がなかった、など自己責任だけでは片付かない問題も多いのです。
そして、自己責任の一言で放置しては社会は荒廃していきます。貧困層が増えて治安が悪化したら、社会にストレスがかかってお金持ちの平均年収も短くなることも知られています。
借金問題も一緒です。
借金で悩んでいる人が弁護士に相談して借金を減らすことは、借金がない家庭で子供を育てることができるようになるので、子供がのびのびとポテンシャルを発揮できます。
それは必ず社会にとってプラスになります。
あなたの借金は個人の問題ですが、社会全体でみても大きな問題なのです。
自分の責任だから・・・なんて考えず、積極的に弁護士に相談してみてください。