自己破産

自己破産したら車やパソコンは取り上げられる?

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自己破産した場合、不動産を取り上げられることは有名です。

では、生活に車(自動車)やパソコンなど動産と呼ばれるようなものも、取り上げられるのでしょうか?今回は、自己破産と車、パソコンの関係について説明します。

自己破産って財産全部取り上げられちゃうんでしょ?
20万円以下のものは残せるのでは?
そうですね。不動産みたいに高額なものは分かり易く取り上げられるんですけど、動産(車、パソコンなど)は減価償却の影響で手元に残せることが多いですね

自己破産したら自動車はどうなる?

自己破産した場合、使用している車はローン残高があるかどうかによって処分方法が変わってきます。なぜなら、ローン支払い中の車は法律上、使用者のものではなく、ローン会社に所有権があるからです。

ローン支払い中の場合

ローン支払い中に自己破産をしてしまうと、車はローン会社によって引き上げられて(回収されて)しまいます。自動車ローンを使用する際、使用者とローン会社の間で、「所有権留保条項」を含んだ契約を結んでいるためです。

所有権留保条項には、「ローン支払い中に車の使用者が自己破産してしまうと、ローン会社が車を引き上げます」という旨の内容があり、これが自動車ローン契約書に盛り込まれています。従って、ローン支払い中に使用者が自己破産をすると、ローン会社によって車が引き上げられることになります。

自動車会社は、自己破産対策が完璧なので、所有権留保条項を入れることで他の債権者に自動車を差し押さえられないようにしているんです

これは、車の差し押さえではなく、所有権留保条項に基づいた車の引き上げになりますが、自己破産によって車のローンはゼロになります。自己破産を行う場合、弁護士などの代理人から「受任通知」と呼ばれる資料が債権者に送付されます。

自動車のローン会社にも受任通知が送られ、ローン会社はそれを受け取り次第、車の引き上げ準備を行います。ローン会社は、社内での手続きや車を引き上げるためのレッカー業者などとのやり取りに時間が必要になります。

そのため、車の所有者の代理人から受任通知を受け取ってから、1カ月から2カ月後くらいに車の引き上げ時期を決める場合が多いです。引き上げの具体的な日時は、ローン会社から車の使用者の代理人である弁護士などに連絡されます。

車の使用者は、代理人から「この日に車が引き上げられますが、予定は大丈夫ですか?」という確認を受けることになります。

車が引き上げられた後、当然のことですが、車の保険に入っている意味がなくなりますので、使用者が自分で解約手続きを取る必要があります。ローン会社による引き上げ後、車の保険をそのままにしておくと、自己破産手続きの途中で、裁判所から早く解約する旨の指示が出されることになります。

なお、ローン中の車を事故などで廃車にしてしまっていると、ローン会社による車の引き上げに応じられなくなります。この場合、債務者は引き上げに応じられない理由の説明を求められますので、廃車時に発行された証明書などをきちんと保管しておき、裁判所に提出できるよう準備しておく必要があります。

関連記事:家や車を手放さない任意整理のやり方

ローン完済後の場合

ローンが完済されている場合、車の所有権は使用者に移っていますが、自己破産後の取り扱いは、車の評価額によって変わってきます。自己破産を申し立てる際、ローン完済後の車を所有している場合は、その車検証のコピーを裁判所に提出する必要があります。

車は破算手続き上の資産に該当するため、現在いくらの価値があるかを確認の上、裁判所に報告します。車の評価額査定は、使用者が中古車販売業者などの査定所で行い、そこで発行される自動車査定書を裁判所に提出することになります。

ここで注意しなければならないのは、2つ以上の業者で査定を行う必要があることです。裁判所は、複数の業者が作成した2つ以上の自動車査定書を確認し、その中で一番高い査定額を資産価格として認定するからです。

当然のことですが、車を購入すると時間の経過とともに資産価値が下がってきます。資産価値の下落分は会計上損失として扱われ、その都度それを費用として計上します。この費用のことを、減価償却費と言います。

動産の場合、減価償却がポイントです

買ってから何年たっているか?がポイント

普通自動車の場合、耐用年数は6年と定められており、軽自動車ですと、これが4年になります。従って、6年以上使用している車(軽自動車の場合は4年)は減価償却期間が経過していることになりますので、資産価値がゼロと判断されます。

この場合、差し押さえて処分しても価値がないと見なされるため、車はそのまま使用できる可能性が高くなります。ただ、外国製の高級車やハイブリッド車などの場合、6年以上使用していても、価値があると見なされ、処分対象になることがあります。

使用年数が6年未満の普通自動車や4年未満の軽自動車で、評価額が20万円以上であれば、差し押さえる価値がある財産だと見なされ、処分対象になります。

反対に6年以上乗っている車は、耐用年数を過ぎているので処分対象から外れます。古い方がお得ってパターンですねえ

自動車が処分対象になった場合は、もう乗らない方がよい

自己破産を行う場合、「同時廃止」と「管財事件」と呼ばれる2つの手続き方法があります。自己破産を申し立てる人にめぼしい財産がない場合、差し押さえるものがありませんので、破産手続きが始まったと同時に債権者への配当手続きが終了します。これを同時廃止と言います。

所有している車の査定額が20万円未満で、他に財産を保有しておらず、借金を抱えた理由に特に問題がなければ、同時廃止として手続きされます。同時廃止の場合、自己破産を裁判所に申し立ててから、免責が確定するまで4カ月から6カ月程度の時間が必要になります。

自己破産を申し立てる人に一定以上の資産がある場合は、管財事件として扱われ、破産手続きの開始とともに裁判所が破産管財人の選定に入ります。管財事件になる基準の「一定以上の資産」とは、20万円以上の資産を指します。従って、自己破産を行った人の所有物である車の評価額が、20万円を超えていれば、管財事件として扱われることになります。

管財事件になると、破産管財人が債務者の資産を売却し、その代金が債権者に配当されることになります。

自己破産を申し込み、管財事件として手続きが進んだ場合、売却対象になっている車は使用しない方が安全です。

その車は、債権者に分配されるべき資産になっていますので、乗車して事故などを起こしてしまうと、「債権者の財産価値を棄損した」と見なされかねません。自己破産手続きをスムーズに行うためにも、処分対象の車には乗らないようにして、これまで以上に大切に扱う必要があります。

管財事件の場合、自己破産を申し立ててから、裁判所が破産管財人を選任するまでに通常1カ月程度の時間がかかります。その後、債務者は、破産管財人と車の処分方法について話し合い、代理人である弁護士などとも相談の上、手続きを進めていくことになります。

破産管財人は、処分対象である車について競売手続きを行って、落札者を決定します。管財事件の免責が確定するまでは、裁判所への自己破産申し立てから、6カ月から1年程度の時間が必要になります。

なお、自己破産しても税金は免責されないため、車が処分されても、自動車税や自動車重量税などの支払い義務は残ります。そのため、できるだけ早い段階で税務署で手続きを行い、納税を完了させる必要があります。

車の名義が自分以外の場合はどうなる?

自己破産手続きで処分されるのは申立人である債務者名義の車だけですので、他人の名義になっている車は処分対象になりません。ただし、破産管財人による処分を避けるため、自己破産前に自分名義の車を他人名義に変更することは、不正行為になりますので絶対にしてはいけません。

このようなことがあると、資産隠し行為として免責が認められなくなるだけではなく、詐欺破産罪に問われて刑罰を受ける可能性があります。詐欺破産罪が確定すると、免責が認定された後であっても、取り消されることになります。

仕事に使っている車でも取り上げられるの?

20万円以上の時価がある車であれば、仕事に使っている場合でも処分対象になり、破産管財人によって売却されます。

通勤に使っていたり、業務で必要な車であることを理由に手元に残しておくことは、原則認められません。

車のナビってどんな扱い?

車のナビは、民法87条の「従物」となる可能性が高いため、勝手に取り外したりしないようにしましょう。車のナビは「主物」である自動車と一体と見なされ、取り外した上で査定を行ったりすると、不正行為と判断される場合がありますので注意が必要です。

車のナビって結構高いので、外して手元に置こうとする人もいるかも知れませんが、禁止!です

車を手放さなくて済む方法は?

自己破産をすると、通常、車は引き上げか処分の対象になりますが、どうしても手放したくない場合、自己破産ではなく任意整理を使うことを検討しましょう。

任意整理は、裁判所などの公的機関を通さない手続きで、借金を返せなくなった人の代理人である弁護士などが債権者と交渉し、無理のない方法で債務を減額して3年から5年程度で完済を目指す手続きです。

任意整理では、特定の債権者を除いた形で債務整理を行うことができます。ですので、任意整理の対象から自動車ローン会社を除外し、車の引き上げを免れることが可能になります。

自己破産って財産全部取り上げられちゃうんでしょ?

 

ただし、任意整理で免除される借金の額はそれほど大きくなく、自己破産のように借金がゼロになる債務整理ではありませんので、実際の手続きに入る前に弁護士などとよく相談する必要があります。

また、ローンが残っていても、車の所有者がローン会社ではなくディーラーである場合、個人再生を使えば車を手放さずにすむ可能性があります。

昔は車の所有者がローン会社の場合、個人再生を使っても、債務者は車の引き上げを拒否することはできないと考えられていました。

しかし「債権者ではない単なる販売会社(ディーラー)」が所有権を持っている場合、車の引き上げを拒否できるという最高裁判所の判決が、2010年に出たのです。

誰が車の所有権を持っているかは、車検証に記載されている名義で確認が可能です。車検証の所有者がディーラーになっている場合、個人再生で車の引き上げを拒否することも方法の一つだと考えられます。

 

ただし、2010年の最高裁判決以降、ローン会社が判決対策を進め、ローンがある車の所有者がディーラーになっているケースは少なくなっています。そのため、個人再生によって車の引き上げを拒むことは難しくなっています。

任意整理、個人再生などを使っても、一長一短でデメリットはあるってことですね。どの債務整理を選択するかは、弁護士などとよく相談した上で決めることが大切です。

自己破産するとパソコンは差し押さえられる?

自己破産をしても、家財道具などの生活必需品を差し押さえられたり、処分されることはありません。パソコンは生活必需品に入っており、「差し押さえ禁止財産」に該当します。

車は差し押さえ禁止財産ではありませんので、一定以上の資産価値があれば処分されるわけです。自己破産における車とパソコンの扱いの違いは、差し押さえ禁止財産であるか否かの違いであるとも言えます。

ただし、ローン中のパソコンは使用者に所有権があります。また、全額現金で購入したパソコンであっても、時価が20万円を超えており、買ったタイミングが5年以内の場合は、そのパソコンを持ち続けることができないことがあります。

ローン中の場合

ローン中のパソコンは、車の場合と同じようにローン会社に所有権が留保されています。自己破産をすると、パソコンのローン会社にも弁護士などから受任通知が送付されます。

この場合、債務者は、受任通知を受けたローン会社から、使用しているパソコンの引き上げを求められることがあり、ここまではローン中の車の取り扱いと同じです。ローン会社からのパソコン返還請求に応じないでいると、誠実ではない対応をしていると判断され、他の借金などについても破産が認定されない可能性がありますので注意が必要です。

ただ、パソコンは中古になると価値が大幅に下がるため、ローン会社によっては「パソコンの返還は不要」と通知してくることがあります。この場合、弁護士などと相談の上で、所有権を持つローン会社と交渉し、取り扱いを決定する必要があります。

 

ローン支払い中の車については、ローン会社が「引き上げは行わないので、そのまま使用して下さい」と通知してくることはほとんどありません。この点も、車とパソコンとの違いになります。

現金(一括)払いした場合

現金で一括払いしたパソコンであれば、通常は差し押さえや処分対象とはなりませんが、高額パソコンの場合は、処分対象財産と見なされることがあります。

20万円以上で購入したパソコンが手元にあれば、破産手続き上の資産に該当します。そのため、車と同様にパソコンの査定が行う必要があり、評価額が20万円以上であれば処分対象になります。

20万円未満であれば、自分のパソコンとして、そのまま所有することが可能になります。

ただし、パソコンの場合は車のように業者などで査定を行う必要はなく、インターネットで調査し、確認した評価額でも裁判所は受理してくれます。当然ながら、中古家電の買い取り業者などにパソコンを持って行き、そこで作成してもらった査定書でも問題はありません。

また、20万円以上で購入したパソコンであっても、査定が必要になるのは、買ったタイミングが5年以内のものに限られます。

6年以上使用した車は、減価償却期間が経過していることを前述しましたが、パソコンの減価償却期間は5年であり、それ以上時間が経っている場合、資産価値がないと見なされるわけです。

 

また、20万円ぎりぎりで買ったようなパソコンなら1年でも経過していたら、減価償却によって20万円を下回ります。

 

最近のパソコンで20万円を大きく上回るようなものは、あまりありません。自己破産してもPCが取り上げられる可能性は低いと言えるでしょう

まとめ

自己破産した場合、車やパソコンはローンの有無、購入時期、評価額の大きさによって、取り扱いが変わってくることを分かり頂けたのではないでしょうか。

車やパソコンは仕事で使われている場合も多いため、具体的な債務整理手続きに入る前に弁護士などとよく相談し、最適な方法を選ぶことが大切です。

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