借金を返さないとマグロ漁船に乗せられる。借金問題でよく使われる言葉です。
「だから借りたお金はしっかり返済しなければいけない」という教訓に繋がるわけですが・・・。
もし、この言葉が本当だったらどうでしょう。
借金が返せないとマグロ漁船に乗るってあるの?
借金が返せないとマグロ漁船に乗ることはあるのか。
結論から言うと「98%ありません」これが答えになります。
日本の借金問題は、法律に則って処理されます。
銀行から借りても、消費者金融から借りても、個人から借りても、基本的に同じです。
借金の返済が難しければ、債務整理などで法的に対処する。
不動産などを担保にしていれば強制競売によって換金し、売却金額から返済を試みることもあります。
弁護士に依頼して、債権者と相談の上で解決することもあるでしょう。
基本は法律で解決。これが日本の借金事情です。
しかし、中には「法律で解決したい」の一言が通じない存在がいます。
思い当たりませんか。
最初から法律を守る気のない存在・・・そう、闇金です。
どんな相手からの借金だとマグロ漁船行き?
闇金からの借金だと、返済苦に陥った時に「働いて返せ」「体で返せ」という話になる可能性があります。
闇金は法律で定められた金利以上でお金を貸しているわけです。
つまり、最初から法律を守る気などないのです。金利などの貸し借りの条件からして、最初から法律を守っていません。
だからこそ、闇金は回収のためなら手段を選びません。
闇金では、返済が難しくなった時は、「働かせて給与分を返済に充てさせる」ということを行うことがあります。
女性の場合は闇金と繋がりのある風俗店などで働かせ、給与を闇金が返済分として受け取ることも。
男性の場合だと、過酷な肉体労働に従事させられることもあります。
マグロ漁船も、過酷な上に給与が良いため、闇金が債務者を送り込むことで有名です。そこから「借金をするとマグロ漁船に」という話が出てきたわけですね。
マグロ漁船はどこまで行くの?マグロ漁船の労働実態
借金返済のためにマグロ漁船で働かせられるという話は、現在は都市伝説に等しくなっています。
昔はタコ部屋労働(小さな部屋にぎゅうぎゅうに詰められて、朝から晩まで重労働させられる)なども実際にありました。
マグロ漁船も実際にあったと言われる話です。
ですが、現代社会においては、借金返済のために重労働させること自体が、法規制強化や人々の目という面から難しいと言われます。
ただ、ネット上にはマグロ漁船で働いて借金を返済した体験談がいくつか散見されました。
「100%ありません」ではなく「98%ありません」と答えたのは、そのためです。
いくつかの体験談から割り出した、借金返済のためのマグロ漁船労働についてまとめてみました。
借金返済でマグロ漁船|一日の勤務時間
マグロ漁船の仕事時間は1日17時間くらいが平均です。
マグロ漁船には、近海で漁を行うタイプと、遠洋で漁を行うタイプの2つがあります。
近海マグロ漁の仕事は、1カ月ほど船に乗りっぱなし。
遠洋マグロ漁は、10カ月から1年ほど船に乗りっぱなしになります。
行き先は太平洋やインド洋です。
乗りっぱなしということは、休憩を挟んで24時間仕事による緊張状態が継続することとイコールです。
借金返済でマグロ漁船|肉体的にハード?
マグロ漁船は、借金の有無に関わらず非常にハードな仕事として知られています。
ハードだから収入が良い。
だからこそ、借金返済に使われるわけです。
マグロ漁では、電動リールなどの機器を用います。
しかし、多くの場面で人の力を必要とします。
機器のメンテナンスや、縄の引き上げなどは、もちろん人間の手が必要です。
特に縄投と引き揚げは重労働だと言われます。
電動リールで引き揚げますが、人間の力も必要です。
縄を投げて、引き上げる。
これが何時間も続きます。
マグロがかかると、すぐに計測や処理が必要。
マグロを釣りながら、解体や計測などの必要な処理を随時行うとのこと。
漁が夜遅くまで行われることも珍しくありません。
1日が終わると、腕に力が入らないのだとか。
肉体的にはかなりハードな仕事ですね。
借金返済でマグロ漁船|仕事のリスクは?
海に落ちると死と直結します。船上で長い期間生活することにより、天候や船のトラブルでも命を落とす危険も。
リスクはかなり高い仕事です。
意外ですが、休憩時間にもリスクが潜んでいます。
休憩時間のリスクとは・・・船のエンジン音などがうるさく、思うように休めないというリスクです。
波の音にエンジン音。
作業の音。
団体生活ゆえの私語や生活音。これが気になって思うように休めないという人が多いようなのです。
特にうるさいのがエンジン音。
生活に慣れるまでは、心と体の疲労状態が継続してしまうようです。
ただし、マグロ漁船=ブラック労働 というわけでは、必ずしもありません。
マグロ漁船の仕事は、船や漁の形態に合った生活時間や仕事時間が設定されているためです。
「マグロ漁船の仕事は大変?」という質問には、「大変です」としか答えようがないみたいですが・・・。
借金返済でマグロ漁船 | 食事や生活は?
生活はマグロ漁を中心に回ります。1日の仕事時間は17時間くらいが平均で、夜の平均睡眠時間は3時間ほど。
体力のない人は、この時点ですでにフラフラです。
起床は朝の6時頃。
起きたらすぐに投縄をします。
この投縄にかかる時間は5時間ほど。
終わるころにはお昼です。
投縄が終わってから、マグロがかかるのを待ちながら朝兼昼の食事。
順番に休憩や仮眠を取ります。
15時頃から、揚縄でかかったマグロを引き揚げます。
この間も順番に食事や休憩を取ります。
終わったらシャワーを浴びて就寝。就寝は日付が変わってから、ということが多いようです。
生活はこの繰り返し。
食事は、事前に積んだ保存食などを中心に、普通に食事が出ます。
ただし、基本は海上での長期生活なので、マグロ漁の最中にかかった別の魚が食事に頻繁に使われます。
売り物にならないマグロも毎食のように食事に出ます。
魚中心、保存食中心の生活です。
借金返済でマグロ漁船|お金はどれくらいもらえる?
マグロ漁船の労働はハードです。そして、マグロは高級魚になります。収入はかなりのものです。
給与形態は、基本給と歩合給に分かれます。
基本給は、マグロ漁の成績に関わらず支払われる給与です。
歩合給は、最終的にマグロ漁の成績によって変化します。
マグロ漁が好調だと、それだけ多く支払われるかたちです。
初心者で年収400万円ほど。
新卒社会人の給与事情を考えると、なかなかの額です。
そのうえ、船上なのでお金が使えないから、お金が貯まります。
借金返済に使われるのも納得ですね。
船の中で船長や機関長などの役職についていると、役職についても考慮されます。
ベテランになると、1,000万円以上稼ぐことは決して珍しくないとのこと。
借金の返済に困ったら相談を!おまとめローンなども使える
仕事がハードだから収入が良い。収入が良いからこそ、借金の返済に困っている人や、闇金が目をつける。
それがマグロ漁船の仕事です。
現代社会においては、借金が返せないために重労働へと送り込まれるということは、世論や法規制、世間の目があるため、ほとんど行われていません。
ただし、あり得ないと言いきれないところが怖いもの。インターネット上には、借金苦によりマグロ漁船に乗った話が散見されます。中には借金に困って、自分からマグロ漁船に乗ったという人もいました。
借金で困っているなら、弁護士や司法書士に相談しましょう。債務整理や自己破産という方法があります。多数の借入があるなら、金融機関に相談することでおまとめできる可能性も。
借金の返済苦には、解決法がいくつもあります。1人で悩まず、早めに専門家へと相談しましょう。